遊人先生「母禁箱」
- 2015/01/25
- 15:06
遊人先生の新刊「母禁箱 1」を買いました。
母禁箱 1
う~ん…問題作です。
にわかには信じがたいのですが、「あの」遊人先生にとって初の成年コミックなのですね。
遊人先生…その名の現在におけるネームバリューや知名度はどの程度のものなのでしょうか。
この業界に通じたある程度年齢を重ねた方ならだれでもご存知でしょうが、アダルトコミックの分野においてかつては森山塔か遊人か、と謳われた超ビッグネームですね。
昔は一般漫画家は成年漫画を明らかに下に見ていて、「成年漫画家でも森山塔や遊人は上手いと思う」なんて上から目線で名前を引用されてたのを何度か目にした事があります。
いずれも20世紀の話ですがね。
そういえば私が遊人先生の単行本を新刊で購入したのは初めてかもしれません。
昔の彼のヒット作「校内写生」や「ANGEL」なんかは中古で買った覚えがありますが、近作はずっと存在を忘れかけていたのも事実。
特に「校内写生」は当時では珍しくアダルトアニメ化してもヒットし、今もプレミア価格ですからね。
JKが公園で砂遊びしている少年達に棒切れの先で股間をツンツンしてもらう話が大変衝撃を受けお気に入りだったのですが、今だったら絶対にアニメ化は無理でしょうね。
まあ、どうでもいいや。
前置きが長くなりましたが、そんな遊人先生の新刊が母子相姦を思わせる単行本である事に時の流れを強く感じました。
森山塔も「山本直樹」名義になって久しく、あちらはもはや一般漫画として一定の評価を得ましたね。
語りだせば止まらなくなってしまうのがこの二人ですが、もう思い出話はいいでしょう。
あらすじ!
若く美しい未亡人の母親幸代に昔から欲情の念を抱いていた青年茂樹。
地方の専門学校を卒業し、帰郷した茂樹は見知らぬ男たちに母が輪姦されてしまう現場に出くわしてしまう。
しかも幸代は昨年夫を亡くしたばかりだが既に再婚の意思を抱いており、その男の子供まで宿しているという。
新しい人生を歩もうとする母に逆上した茂樹は母親を浄化・もしくはお仕置きとして凌辱行為を進める。
息子の異常性に気づいていた幸代は逃げようとするも、凌辱は苛烈に、そして猟奇的なものになっていって…。
そして衝撃なオチを迎えて「第1章完」。
読んでいてまず思ったのが遊人先生ってこんな絵だったっけ?という事。
昔の方が綺麗だった記憶もあるけど、思い出補正なのか、変化なのか…。
そして登場人物の名前のセンス。
今時「茂樹 しげき」はともかく若く美しい母の名が「幸代 さちよ」か、と。
で、茂樹から幸代への凌辱行為もトランクケース監禁、ウナギ責め、Wフィストファック(+膣内で指相撲)、眼球射精、タコ責め、友人と熟女デリヘル嬢交えて4P等。
タコ責めはデリヘル嬢へだけど、文字通りタコ責めでして、まだ生きているタコが膣内をタコツボとでも間違えたのか潜り込んでいく、と。
美女とタコといえば浮世絵でも描かれた古典的な官能描写だけど、現代劇で見ると猟奇的だなぁと。
下着の脇から入りきらなかったタコの足がはみ出してるってどうなのよ。
そういえば、遊人先生は「ANGEL」だったかで、裸で池に入り込んで鯉を膣内に潜り込ませて快楽を貪る変態女がいた記憶があります。
こうした性への意識とは関係ない生物の行動で女が感じる行為に執着心があるのかしれないですね。
そして衝撃のオチ。
このオチは我慢できないので書いてしまいますが、息子のヘッドファック(そういう言葉があるのかは知りません。)です。
拳を突き入れるのがフィストファックなら、頭を丸ごと突っ込むのがヘッドファック。
そう、これ最後は母親の中に戻りたいと思った息子が頭を丸めて母の膣内に最高の快楽を与えたうえで死にたいといって、自ら頭を突っ込んで絶命してしまうオチなのですね。
……………。
……………。
……………え?分からないって?
えぇ、私も母子相姦においては人後に落ちないとは思ってましたが、これはまあ、理解の範疇外です。
一緒に死にたいとか、色々な事情から母(子供)に殺して欲しいとか、その類は見た覚えがありますが…。
何、これ…文学というか…むしろ哲学ですかね?
息子が抱いている母の愛への価値観がずれているとかそんな領域は超えているのですね。
ううん…なんていえばいいんでしょうか。
一つ言えば、この物語は寓話的でリアリティどうこうでいう風に多分作ってないんですね。
たとえば息子が母親を普通に性的な目でみているし、家に戻ったら母親との「愛の巣」を作ろうとしている。
そんな息子の異常性に気づいている母親は息子を避けており、夫を亡くしてすぐに再婚しようとしていて、再婚相手もまた別に若くも誠実でもないスケベな企業社長である。
帰って来たばかりの息子に対し、母親は自分は再婚して借家も処分するからさっさと自立してくれと息子に言い放つ。
そこから息子の狂気が加速し、母親の凌辱は進んでいく…。
最終的には母親の新しい男のスケベな企業社長が一番まともな存在で傍観者みたいになっちゃいますね。
つまり元々母親も息子もどっちにしてもまともとは言えないのですね。
息子は一貫して狂っているから共感を持てないし、母親にも母性的な感情を持つ描写が極少でしてね。
息子を避けたり罵ったり凌辱されて快楽を感じたり、逃げようとしたり、と普通の親子らしく一緒に食事したりするような描写さえも皆無なのです。
改めて最終話を振り返ってみましょう。
昔息子が通っていた小学校に母親を(トランクに入れて)連れて行って二人だけの教室に着いた時の話ですね。
子供の頃、クラスで失禁して虐められて泣いていた時、母親が仕事を放って迎えに来てくれた思い出を息子が話します。
そして現在、二人だけの教室で息子が母親の乳を吸っている時、母は言うわけです。
「お前のような狂人息子を産んだのは…母さんだものね」
そして自ら頭を丸めて母親の胎内に頭を入れようとする息子に母は心の中でこう思う。
(茂樹…お前を葬れるのは私しかいない!)
「愛しているよ…母さん」
(母さんもお前を愛しているよ)
唐突な感情の発露がよく分からないのですね。
全般的に遊人先生の母子相姦の描き方も引っかかります。
元々性欲を伴った異常なマザコンであること自体がアレなのですが、母親に自慰行為を見られても平然としていたり、愛しているのにお仕置きと称して苛烈な責めをしたり、母親の膣内で指相撲したり、卑猥な歌詞に変えた童謡を口ずさんだりと息子の異様な執着心・意のままにならないと壊そうとする残酷さ・衝動的な幼児性が強調されています。
(途中で「オーストラリアの精神科医フロイトは人間はリビドーという性的エネルギーが何らかの環境異変により阻害されると神経や発達に問題を生じると言っている」とナレーションが入る)。
そして母親もまた異常な息子を避け、都合の悪い事から目を背けようとし、最後は流されるままになってしまう。
なんていうか昔の作品みたいだなって思いますね。
母子相姦が異常な人間を表す特徴の一つ、ギミックとして利用されている気がしてしまうんですね。
成年漫画として出されたから母親への息子の苛烈な凌辱をメインに据えたけれど、描き方自体は非常にクラシックな気がします。
ネット上では絶賛の声もあり、非常に驚いたんですけれど…う~ん。
ここまで読んで興味を持った方以外、まったくお勧めしませんね。えぇ。
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母禁箱 1
う~ん…問題作です。
にわかには信じがたいのですが、「あの」遊人先生にとって初の成年コミックなのですね。
遊人先生…その名の現在におけるネームバリューや知名度はどの程度のものなのでしょうか。
この業界に通じたある程度年齢を重ねた方ならだれでもご存知でしょうが、アダルトコミックの分野においてかつては森山塔か遊人か、と謳われた超ビッグネームですね。
昔は一般漫画家は成年漫画を明らかに下に見ていて、「成年漫画家でも森山塔や遊人は上手いと思う」なんて上から目線で名前を引用されてたのを何度か目にした事があります。
いずれも20世紀の話ですがね。
そういえば私が遊人先生の単行本を新刊で購入したのは初めてかもしれません。
昔の彼のヒット作「校内写生」や「ANGEL」なんかは中古で買った覚えがありますが、近作はずっと存在を忘れかけていたのも事実。
特に「校内写生」は当時では珍しくアダルトアニメ化してもヒットし、今もプレミア価格ですからね。
JKが公園で砂遊びしている少年達に棒切れの先で股間をツンツンしてもらう話が大変衝撃を受けお気に入りだったのですが、今だったら絶対にアニメ化は無理でしょうね。
まあ、どうでもいいや。
前置きが長くなりましたが、そんな遊人先生の新刊が母子相姦を思わせる単行本である事に時の流れを強く感じました。
森山塔も「山本直樹」名義になって久しく、あちらはもはや一般漫画として一定の評価を得ましたね。
語りだせば止まらなくなってしまうのがこの二人ですが、もう思い出話はいいでしょう。
あらすじ!
若く美しい未亡人の母親幸代に昔から欲情の念を抱いていた青年茂樹。
地方の専門学校を卒業し、帰郷した茂樹は見知らぬ男たちに母が輪姦されてしまう現場に出くわしてしまう。
しかも幸代は昨年夫を亡くしたばかりだが既に再婚の意思を抱いており、その男の子供まで宿しているという。
新しい人生を歩もうとする母に逆上した茂樹は母親を浄化・もしくはお仕置きとして凌辱行為を進める。
息子の異常性に気づいていた幸代は逃げようとするも、凌辱は苛烈に、そして猟奇的なものになっていって…。
そして衝撃なオチを迎えて「第1章完」。
読んでいてまず思ったのが遊人先生ってこんな絵だったっけ?という事。
昔の方が綺麗だった記憶もあるけど、思い出補正なのか、変化なのか…。
そして登場人物の名前のセンス。
今時「茂樹 しげき」はともかく若く美しい母の名が「幸代 さちよ」か、と。
で、茂樹から幸代への凌辱行為もトランクケース監禁、ウナギ責め、Wフィストファック(+膣内で指相撲)、眼球射精、タコ責め、友人と熟女デリヘル嬢交えて4P等。
タコ責めはデリヘル嬢へだけど、文字通りタコ責めでして、まだ生きているタコが膣内をタコツボとでも間違えたのか潜り込んでいく、と。
美女とタコといえば浮世絵でも描かれた古典的な官能描写だけど、現代劇で見ると猟奇的だなぁと。
下着の脇から入りきらなかったタコの足がはみ出してるってどうなのよ。
そういえば、遊人先生は「ANGEL」だったかで、裸で池に入り込んで鯉を膣内に潜り込ませて快楽を貪る変態女がいた記憶があります。
こうした性への意識とは関係ない生物の行動で女が感じる行為に執着心があるのかしれないですね。
そして衝撃のオチ。
このオチは我慢できないので書いてしまいますが、息子のヘッドファック(そういう言葉があるのかは知りません。)です。
拳を突き入れるのがフィストファックなら、頭を丸ごと突っ込むのがヘッドファック。
そう、これ最後は母親の中に戻りたいと思った息子が頭を丸めて母の膣内に最高の快楽を与えたうえで死にたいといって、自ら頭を突っ込んで絶命してしまうオチなのですね。
……………。
……………。
……………え?分からないって?
えぇ、私も母子相姦においては人後に落ちないとは思ってましたが、これはまあ、理解の範疇外です。
一緒に死にたいとか、色々な事情から母(子供)に殺して欲しいとか、その類は見た覚えがありますが…。
何、これ…文学というか…むしろ哲学ですかね?
息子が抱いている母の愛への価値観がずれているとかそんな領域は超えているのですね。
ううん…なんていえばいいんでしょうか。
一つ言えば、この物語は寓話的でリアリティどうこうでいう風に多分作ってないんですね。
たとえば息子が母親を普通に性的な目でみているし、家に戻ったら母親との「愛の巣」を作ろうとしている。
そんな息子の異常性に気づいている母親は息子を避けており、夫を亡くしてすぐに再婚しようとしていて、再婚相手もまた別に若くも誠実でもないスケベな企業社長である。
帰って来たばかりの息子に対し、母親は自分は再婚して借家も処分するからさっさと自立してくれと息子に言い放つ。
そこから息子の狂気が加速し、母親の凌辱は進んでいく…。
最終的には母親の新しい男のスケベな企業社長が一番まともな存在で傍観者みたいになっちゃいますね。
つまり元々母親も息子もどっちにしてもまともとは言えないのですね。
息子は一貫して狂っているから共感を持てないし、母親にも母性的な感情を持つ描写が極少でしてね。
息子を避けたり罵ったり凌辱されて快楽を感じたり、逃げようとしたり、と普通の親子らしく一緒に食事したりするような描写さえも皆無なのです。
改めて最終話を振り返ってみましょう。
昔息子が通っていた小学校に母親を(トランクに入れて)連れて行って二人だけの教室に着いた時の話ですね。
子供の頃、クラスで失禁して虐められて泣いていた時、母親が仕事を放って迎えに来てくれた思い出を息子が話します。
そして現在、二人だけの教室で息子が母親の乳を吸っている時、母は言うわけです。
「お前のような狂人息子を産んだのは…母さんだものね」
そして自ら頭を丸めて母親の胎内に頭を入れようとする息子に母は心の中でこう思う。
(茂樹…お前を葬れるのは私しかいない!)
「愛しているよ…母さん」
(母さんもお前を愛しているよ)
唐突な感情の発露がよく分からないのですね。
全般的に遊人先生の母子相姦の描き方も引っかかります。
元々性欲を伴った異常なマザコンであること自体がアレなのですが、母親に自慰行為を見られても平然としていたり、愛しているのにお仕置きと称して苛烈な責めをしたり、母親の膣内で指相撲したり、卑猥な歌詞に変えた童謡を口ずさんだりと息子の異様な執着心・意のままにならないと壊そうとする残酷さ・衝動的な幼児性が強調されています。
(途中で「オーストラリアの精神科医フロイトは人間はリビドーという性的エネルギーが何らかの環境異変により阻害されると神経や発達に問題を生じると言っている」とナレーションが入る)。
そして母親もまた異常な息子を避け、都合の悪い事から目を背けようとし、最後は流されるままになってしまう。
なんていうか昔の作品みたいだなって思いますね。
母子相姦が異常な人間を表す特徴の一つ、ギミックとして利用されている気がしてしまうんですね。
成年漫画として出されたから母親への息子の苛烈な凌辱をメインに据えたけれど、描き方自体は非常にクラシックな気がします。
ネット上では絶賛の声もあり、非常に驚いたんですけれど…う~ん。
ここまで読んで興味を持った方以外、まったくお勧めしませんね。えぇ。
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