連載「母子相姦のある風景」第三十五話 「塔」
- 2020/05/01
- 00:01
え?ちょっ…あれ、掲載し忘れ!?
という事に今頃気づきました。
「母子相姦のある風景」の二月分「塔」。
前文書いて「小説家になろう」の方にだけ出して、忘れてしまったのかな?
あ、2月23日の記事に明日掲載しますって書いてある……それっきり忘れたんですね。。
すいませんすいません。
という訳で遅ればせながらこちらでも公開します。
(以下↓は書いた直後に書き上げた(つまり2月下旬の段階)前文になります)
ども。
コロナウイルスがどんどん広まっているようですが、皆さんは大丈夫でしょうか。
マスクもろくに売ってないですよねぇ……う~ん。。
無用な外出は当面控えましょう。
さて、今回のテーマは「塔」。
え?塔って東京タワーとか通天閣とかびわ湖タワーとか?
と思う方も見えるかもしれませんが、田舎って高いビルが少ないんですね。
何十階もあるような高層ビルなんて少年時代、私の周辺地区では一つしか無くてどこからでも見えたんです。
都市にある塔のような高層ビルっていうものに憧れましてね。
「シティハンターのオープニングに出てくる都会のビルみたいだ」と思ったもんです。
実際はただの店舗兼マンションだったんですけど。
まあ、そういう高層の建物を「塔」と呼称してみただけです。
あと、今回はちょっと雰囲気を変えてみました。
昔のショートショートSF小説っぽくて、個人的には懐かしい「1999年のゲームキッズ」をちょっと意識してみました。
エロくは無いんですがね。
それでは宜しければどうぞ。
という事に今頃気づきました。
「母子相姦のある風景」の二月分「塔」。
前文書いて「小説家になろう」の方にだけ出して、忘れてしまったのかな?
あ、2月23日の記事に明日掲載しますって書いてある……それっきり忘れたんですね。。
すいませんすいません。
という訳で遅ればせながらこちらでも公開します。
(以下↓は書いた直後に書き上げた(つまり2月下旬の段階)前文になります)
ども。
コロナウイルスがどんどん広まっているようですが、皆さんは大丈夫でしょうか。
マスクもろくに売ってないですよねぇ……う~ん。。
無用な外出は当面控えましょう。
さて、今回のテーマは「塔」。
え?塔って東京タワーとか通天閣とかびわ湖タワーとか?
と思う方も見えるかもしれませんが、田舎って高いビルが少ないんですね。
何十階もあるような高層ビルなんて少年時代、私の周辺地区では一つしか無くてどこからでも見えたんです。
都市にある塔のような高層ビルっていうものに憧れましてね。
「シティハンターのオープニングに出てくる都会のビルみたいだ」と思ったもんです。
実際はただの店舗兼マンションだったんですけど。
まあ、そういう高層の建物を「塔」と呼称してみただけです。
あと、今回はちょっと雰囲気を変えてみました。
昔のショートショートSF小説っぽくて、個人的には懐かしい「1999年のゲームキッズ」をちょっと意識してみました。
エロくは無いんですがね。
それでは宜しければどうぞ。
「それじゃあ出かけてくるわ。夕飯はテーブルの上にあるから。遅くなるかもしれないから先に寝ててね」
そう言って母は出て行った。
部活帰りの僕が少し遅くなったのと入れ替わる様に。
最近母が夜に出歩くことが増えた。
職場の女性陣で飲み会をすると言って、こうして夜になると出かけていく。
日中は仕事をし、夕方に帰ると慌ただしく家事と夕飯の支度を済ませていく。
「そうしたらもう私の役割は終わりでしょ?」
そう言って。
高校に入ってから毎日部活終わりの七時ごろに帰ってくることが多くなった。
入れ替わる様に出て行った母は午後11時か日付が変わる頃に帰宅する。
何だかコソコソしているみたいにも思えた。
単身赴任の父は年に2回くらいしか帰ってこない。
「お父さんが居たらこんなに出歩けないんだから、いいでしょ?」
そう言われたら僕には言葉も無い。
家に居た頃から父は仕事ばかりで、母はずっと僕のために働きに出る事も無かったから。
働く事も飲みにいく事も、ずっと我慢してたんだろう。
テーブルの上に置かれた冷めかけた夕飯を食べる。
冷凍のから揚げに総菜の煮物、インスタントの味噌汁。
前はあれこれほとんどの料理は手作りだったけど、母が働きに出てからこういうのが増えた。
モソモソと一人で食べていると、いっそ近所のラーメン屋で食べた方がマシな気さえした。
これがここ何か月の僕の日常だった。
何だか空虚な気持ちになる。
単身赴任になった父が遠くに行ってから母とほとんど二人暮らしになって3年。
特に最近母が出歩くことが増えて、一人暮らししているようだった。
母が出かけて行ってから1時間以上経っている。
スマホを取り出すと、新しいアプリを立ち上げた。
位置情報を検索してどこにいても保護者が子供の位置を把握するために使うサービスだ。
検索対象は「僕の」スマホ。
正確に言えば前の端末だ。
知らない人も多いと思うけど、SIMカードが入っていなくてもGPS機能は利用ができる。
位置情報を取得するだけならばネットワークに接続されている必要がないから。
これを利用して、古いスマホを子供に持たせている人もいる。
同じ方法を使って、母の行き先を調べてみようと思い、古いスマホを母のハンドバッグの奥に潜り込ませておいたんだ。
万一気付かれても、今は使えない昔の僕のスマホだからそんなに違和感を持たれないだろう。
暗証番号を入力すると、対象の現在位置が地図で表示される。
次の瞬間、すぐ近所だから僕は驚いた。
自転車でもほんの2,30分程度の隣市の大通り沿いにある古いラブホテル「ミューズ」。
あぁ、やっぱりという思いもした。
「ミューズ」は田んぼの真ん中に立っているから、遠くからでも目立つ。
夜になると真っ暗な空間にライティングで白く輝く外観だったから。
二階に上がって窓から眺めると、遠くにミューズの灯りが見えた。
ボンヤリと白く上方に照らされる白光。
野球場のナイター設備みたいで、こんな片田舎では珍しいイルミネーションのように瞬いている。
ビルというよりは長方形で上に行くほど細くなり、塔のようにも見えた。
もしミューズからウチを見ようとしても、暗く広がる街の風景ではどこがどこだか分からないだろう。
この町ではビル自体、数少ない。
片手で数えるほどのマンション以外は学校の校舎や団地、役場や図書館くらいだから。
あそこからはこの町はどんな風に見えているんだろう。
ずっと仕事にかまけている父と冴えない息子の僕。
そんな家族の面倒を見ている内に母はこの町が嫌になっていたんじゃないか。
だからこそ全てを見下ろせるあそこに居るんじゃないかって。
ミューズからの眺めを僕は想像してみる。
真っ暗な平野にポツポツと灯る家の光。
幹線道路を行きかうトラックや車の流れ。
今、母はその風景を誰と見ているんだろう。
ミューズを見上げながらそんな事を思った。
この地図情報は─
どうしよう。
単身赴任している父に送ってみようか。
きっと訳が分からないだろうな。
「どういうことだ。何だこれは?」
そう聞いてこられるのが容易に想像がつく。
それが何だかものすごく面倒くさいな。
この案は却下だ。
それじゃあいっそ。
今からミューズまで行って、出迎えてみるってのはどうだろう。
母の車が道路に出てくる直前、歩み寄ってコンコンと窓を叩いてみるんだ。
「ここで飲み会だったの?」
うん、悪くない悪趣味な冗談だ。
きっといい感じに全然笑え「ない」。
母の引きつった顔が目に浮かぶ。
そうしよう。
立ち上がると上着を羽織って玄関に向かった。
完
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そう言って母は出て行った。
部活帰りの僕が少し遅くなったのと入れ替わる様に。
最近母が夜に出歩くことが増えた。
職場の女性陣で飲み会をすると言って、こうして夜になると出かけていく。
日中は仕事をし、夕方に帰ると慌ただしく家事と夕飯の支度を済ませていく。
「そうしたらもう私の役割は終わりでしょ?」
そう言って。
高校に入ってから毎日部活終わりの七時ごろに帰ってくることが多くなった。
入れ替わる様に出て行った母は午後11時か日付が変わる頃に帰宅する。
何だかコソコソしているみたいにも思えた。
単身赴任の父は年に2回くらいしか帰ってこない。
「お父さんが居たらこんなに出歩けないんだから、いいでしょ?」
そう言われたら僕には言葉も無い。
家に居た頃から父は仕事ばかりで、母はずっと僕のために働きに出る事も無かったから。
働く事も飲みにいく事も、ずっと我慢してたんだろう。
テーブルの上に置かれた冷めかけた夕飯を食べる。
冷凍のから揚げに総菜の煮物、インスタントの味噌汁。
前はあれこれほとんどの料理は手作りだったけど、母が働きに出てからこういうのが増えた。
モソモソと一人で食べていると、いっそ近所のラーメン屋で食べた方がマシな気さえした。
これがここ何か月の僕の日常だった。
何だか空虚な気持ちになる。
単身赴任になった父が遠くに行ってから母とほとんど二人暮らしになって3年。
特に最近母が出歩くことが増えて、一人暮らししているようだった。
母が出かけて行ってから1時間以上経っている。
スマホを取り出すと、新しいアプリを立ち上げた。
位置情報を検索してどこにいても保護者が子供の位置を把握するために使うサービスだ。
検索対象は「僕の」スマホ。
正確に言えば前の端末だ。
知らない人も多いと思うけど、SIMカードが入っていなくてもGPS機能は利用ができる。
位置情報を取得するだけならばネットワークに接続されている必要がないから。
これを利用して、古いスマホを子供に持たせている人もいる。
同じ方法を使って、母の行き先を調べてみようと思い、古いスマホを母のハンドバッグの奥に潜り込ませておいたんだ。
万一気付かれても、今は使えない昔の僕のスマホだからそんなに違和感を持たれないだろう。
暗証番号を入力すると、対象の現在位置が地図で表示される。
次の瞬間、すぐ近所だから僕は驚いた。
自転車でもほんの2,30分程度の隣市の大通り沿いにある古いラブホテル「ミューズ」。
あぁ、やっぱりという思いもした。
「ミューズ」は田んぼの真ん中に立っているから、遠くからでも目立つ。
夜になると真っ暗な空間にライティングで白く輝く外観だったから。
二階に上がって窓から眺めると、遠くにミューズの灯りが見えた。
ボンヤリと白く上方に照らされる白光。
野球場のナイター設備みたいで、こんな片田舎では珍しいイルミネーションのように瞬いている。
ビルというよりは長方形で上に行くほど細くなり、塔のようにも見えた。
もしミューズからウチを見ようとしても、暗く広がる街の風景ではどこがどこだか分からないだろう。
この町ではビル自体、数少ない。
片手で数えるほどのマンション以外は学校の校舎や団地、役場や図書館くらいだから。
あそこからはこの町はどんな風に見えているんだろう。
ずっと仕事にかまけている父と冴えない息子の僕。
そんな家族の面倒を見ている内に母はこの町が嫌になっていたんじゃないか。
だからこそ全てを見下ろせるあそこに居るんじゃないかって。
ミューズからの眺めを僕は想像してみる。
真っ暗な平野にポツポツと灯る家の光。
幹線道路を行きかうトラックや車の流れ。
今、母はその風景を誰と見ているんだろう。
ミューズを見上げながらそんな事を思った。
この地図情報は─
どうしよう。
単身赴任している父に送ってみようか。
きっと訳が分からないだろうな。
「どういうことだ。何だこれは?」
そう聞いてこられるのが容易に想像がつく。
それが何だかものすごく面倒くさいな。
この案は却下だ。
それじゃあいっそ。
今からミューズまで行って、出迎えてみるってのはどうだろう。
母の車が道路に出てくる直前、歩み寄ってコンコンと窓を叩いてみるんだ。
「ここで飲み会だったの?」
うん、悪くない悪趣味な冗談だ。
きっといい感じに全然笑え「ない」。
母の引きつった顔が目に浮かぶ。
そうしよう。
立ち上がると上着を羽織って玄関に向かった。
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