短編「優しい母」
- 2020/08/15
- 00:01
いや、暑いですね。
75回目の終戦記念日。
やっぱり特別な日ですよね。
中国戦線に従軍した祖父も20年以上前に亡くなっています。
祖父が亡くなった頃サターン版の「サクラ大戦2」をやっていたなぁと今「新サクラ大戦」をやりながら思い出してます(罰当たりな記憶繋がりだなぁ)。
さて、今日は新作「優しい母」。
とはいえ、かなり前に完成させたっきりで掲載してない気がするのでアップします。
自分で書いたくせによく分からなくなるんですわね……。
ま、仮に前に載せたのと一緒でも別にそんな不都合がある訳でもないし(何て言い草だ)。
内容的にはよくある体験談風、ですね。
宜しければどうぞ。
つまり人は、息苦しく生きることしか選べないものなのかもしれない。
幼い頃、夜寝るときはいつも両親と一緒だった。
親子三人川の字になって寝るというとよくある家庭の形だと思われるだろう。
それは私が中学に上がるまで続いた。
いつ頃からだろう。
おそらく高学年になる頃だったと思う。
父が仕事で遅くなった日、母と二人だけで寝ているときに不思議な感情の高ぶりを覚えるようになっていった。
それは性的な意味合いではなく、母と二人だけの本当に特別な時間だったように感じられた。
二人だけで隣り合って寝ていても特別な話をしたりするわけではない。
ただ、何となく肩が触れ合うくらいのところに母がいて、そして父のいびきが聞こえてこない状況に自分が今母親を独占しているんだ、という満足感のようなものがあったんだと思う。
低学年の時、そうした時はたまに私がねだって母に乳房を吸う事が合った。
本当に無邪気で実際に幼かったから願い、そして叶えられた事だったろう。
母は自分の乳をねだる私を微笑ましく思っているようにパジャマをはだけて方側の乳房を出してくれた。
「それ」がなくなっていったのと、母と二人で寝ている事を特別な事のように思えるようになっていった時期はほとんど同じくらいだったような気がする。
それは無邪気なだけの少年が男の子に変化をし始めたのと、重なっているようにも思う。
高学年になってはさすがに母の乳房をねだる事はなかったが、母の肩の体温を感じながら眠る事はずっと好きなままだった。
部屋の暗闇や夜の闇といった押しつぶされそうな世界の中で、それだけが自分を救ってくれるようにさえ思えた。
両親と寝ていた最後の頃、僕は寝床に入る前にはトイレで覚えたての自慰を済ませるのが常になっていった。
ある夜の事だった。
その日も父が飲んで帰ってくるというので母と二人だけだった。
いつものように母と二人で布団に入って肩が触れ合うくらいの距離で横になっていると、母の体温と呼吸をいつも以上に感じてしまい、何ともいえないほど胸が高鳴ってくるのを感じた。
今考えてみると、初めて母親を本当の意味で意識した瞬間だったと思う。
両親と離れ、一人用の部屋が与えられると私は無理矢理に母親と引き離されたような気がした。
夜寝る時はいつも空虚な気持になり、何ともいえない孤独感を感じるようになった。
子供の頃のように無邪気に母の胸を求めたり、一緒に風呂に入ったり出来なくなった事が何だか取り返しのつかない事になってしまったように思えた。
母がひどく遠くにいってしまったように思え、母離れするはずだったのに意識の中では母親ともっと近くにいたいという思いが募っていった。
中学三年生になり、一応受験生の身分になった私は半ば親公認で夜更かし出来るようになった。
我が家は父が厳しく、父が家にいるといつまでも夜遅く起きてはいられなかったが、曲がりなりにも勉強の合間の息抜き、という名目で夜遅くまでテレビを見たりしている事が出来るようになったのだ。
母は夜食といって夜中に僕が起きているとおにぎりやうどんなど、簡単な食事を用意してくれるようになった。
私はそれがかつて母と二人隣り合って寝ていた時間が取り戻せたようでやけに嬉しく思えた。
受験がいよいよ迫った9月頃のことだった。
いつものように用意された夜食を食べた後、居間で深夜テレビを見ていると母が風呂に入って行くのが見えた。
我が家では父か僕が一番風呂でたいてい母が最後だった。
その頃は毎晩のように僕が勉強という名目で夜更かしをしていたので、母は夜食を作ってから風呂に入って寝るようになっていた。
それはほんのちょっとした好奇心からだった。
母が風呂に入っていく音が聞こえてくる中、足音を忍ばせて近づいていった。
そして少し思いきってから曇りガラスの扉越しに声をかけた。
「お母さん?」
何故か潜めるように大きな声を出せない自分を感じて、後ろめたい感情が自分の中にある事を自覚した。
「なぁに?」
あくまで母は何の含むところもなく返事をした。
「ううん、何でもない」
それ以上何も言えなかった。
それから少しして扉が開いて湯気を立てながら部屋にこもった蒸気と共に上がってきた母は僕がまだ脱衣所にいることに少し驚いていたようだった。
歯を磨いているフリをしよう、と思っていたのに実際に母が風呂から上がってくると思ったらつい忘れてぼんやりと立ちつくしてしまっていた。
「何をそんなに見ているの」
息子の視線を感じたのか、冗談ぽく母はそういった。
私も照れたようにぎこちなく冗談ぽく精一杯笑って、母が下着を着だす前に脱衣所を出て行った。
今にして思えば何て自分は子供だったのだろうと思う。
そんな出来事は普通の親子なら一度や二度はある事だ。
しかし、それが三度も起きたら明らかに意図的なものである事と、その狙いを疑い始めるのが普通だろう。
何度目かの風呂場での母との遭遇の時、母は苦笑いしながら言った。
「またいたの?まったくエッチね」
その一言に私は自分でしている事の恥ずかしさを指摘され顔を真っ赤にして、立ちつくしてしまった。
しかし、母はいいのよ気にしないから、という風に私の頭を優しく撫でてくれたのでまた母に救われる思いだった。
その時、私は初めて母が下着を身に付けていく様を見続けていた。
母は歯も磨かずに自分を見続けている息子に気付いていないはずが無いのに、何も言わなかった。
それから無事に高校に入学しても私の夜更かし癖は直らなかったが、時折母の風呂上がりに立ちあう事は何度もあった。
母はそんな私に何も言わなかったし、少し歪なコミュニケーションのようになり、母が着替えているところを見ながら普通に話をする事もあった。
大学に入り、今まで以上に自分の時間が使えるようになった私は夜までバイトをしたりするようになった。
父もその頃は出張が増え、1,2泊帰らない夜も月に1,2度くらいあった。
母と二人だけの夜を再び意識するようになっていた私にとって母は40歳を過ぎていたが、相変わらず悩ましい存在だった。
ある日二人だけの夕食を済ませた後、片付けをする母親の後ろ姿を見ている内に私は何か長年の想いが形作られていくのを感じるような気がした。
風呂場に入って行こうとしている母を見送った後、僕は久しぶりに母の風呂上がりを待とうと思った。
母も既に何年も自分の風呂上がりに息子が脱衣所にいる事があったから、私の気配がしている事には気付くようになっていた。
「冷蔵庫に今日買ってきたヨーグルトあるから、食べたら?」
脱衣所に私がいる事を前提に母とそんな普通の会話を交わす事にも慣れてきていた。
私はその日、何年も開かずの間のままだった母が湯浴みしている風呂場の扉をついに開いた。
「どうしたの?」
何気ない声で母が聞いてきた。
もう上がろうとしていたのか、濡れた髪をタオルで拭きながら、こちらを向いている。
「ううん、何でもない」
いつかした会話を繰り返す。
やがて湯船から上がって出てきた母は私の脇をすり抜けて脱衣所に出ていった。
鏡面台に向かって髪をとかしはじめたバスタオル姿の母の背中を見つめる。
40歳を過ぎたものの、母の白く輝くような肉体はいまなお美しく見えた。
そして僕は今まで堪え続けてきた親子としての一線を踏みつけるように、母の背後からそっと近づくと思いきって背中から抱きしめた。
「え…何して…」
小声で母は硬い調子で答えてきたが、手を離させようとはしなかった。
ずいぶん久しぶりに母の乳房に手を回して触れると、風呂上がりの熱さと肉厚な感触がやけに生々しく母もまた生きている生身の女性なんだと感じさせられる。
後ろから抱きしめつつも、振りほどかれないのを確認しながら僕は母の乳房を揉みし抱き続けた。
しかし、性急な私の願いに母親としての理性が甦ったのかもしれない。
やがて私の硬くなったモノが自分の尻に押し付けられたのを知った母は血相を変えた様子で振り返りと、強く私の頬を叩くと下着を手にとってさっさと脱衣所で出ていった。
すぐ後を追う事も素っ裸である事と自身の行為のみっともなさから出来ず、呆然としていた。
しかし、母に私の願望が知られてしまった。
これまで薄々感じていたかもしれない疑念がはっきりと形になって母は知ったのだ。
翌朝顔を合わせた時、ぎこちない様子だった僕に対して母は平然としていていつものように優しく接してくれた。
それが大人の余裕であり、母の愛情なのだと思い、不思議な安堵と感動を私は覚えた。
しかし、朝食を済ませた後で母は少し真面目な顔をして「少しお話ししましょう」と言った。
瞳は真剣そのもので、その様子に自然と私も姿勢を正す思いだった。
「何であんな事したの?もう止めなさい…。」
その母の口調は叱るというより諭すような優しい言い方だったので、僕にとっては自分の子供っぽさを知らしめられたようでいたたまれなかった。
僕が俯いて黙りこんでしまうと、母はやがて瞳に涙を浮かべながら私を説得して来た。
しかし、母は私が俯いたまま涙を流し始めたのを見て少し心が痛んだのだろう。
私の肩を抱くように母が慰めてくれた時、私は母を抱きしめ返していた。
「母さんが僕を受け入れてくれないように思えて悲しい」
「そんな事ないの。でも……」
そう言ってお互い涙を流した。
「でも私と貴方は…」
その後、母の言葉は続かなかった。
親子としての家族愛と異性としての愛、それが混在してしまったのかもしれない。
母の暖かな柔らかい母体を感じ取る内に僕はごく自然に勃起してしまっていた。
それが気付かないはずはなかったけれど、母はもう何も言わなかった。
母の手がそっと僕の腰に回されてきた。
いつしか二人とも無言になっていた。
何か言葉を出すと、「これ」が終わってしまうと本能的に気付いた私は何も声を発せなくなった。
私はいつしか母の身体が弛緩したように力が抜けてきているのに気付いた。
手を離したら母が倒れてしまうような心配を感じ、引き寄せようとすると逆に母の方に引き寄せられた。
密着した僕の身体に押されて母のスカートが自然とまくれ上がり、白い太股が露になった。
母に誘われているような錯覚を感じ、私は導かれるように母の中心に入り込もうとした。
一瞬母は開かれた脚を閉じて私を拒もうとしたが、強く押し付けて見ても昨夜のような反応はなかった。
「母さん…」
かすれた様な声で母に呼び掛けると、母は一瞬険しい表情を作った後で私を受け入れるように再度両脚を開いてくれた。
母が同意してくれている!
それを悟った私は狂喜するように母の両脚を開かせていった。
母の下着をずらそうと触れると、母の恥毛と恥部の湿った感触を指先に感じた。
やがて体勢を整えて母のそこに私の幼いモノを押し当てると最後にもう一度母の意思を確認するように母を見つめた。
母は真剣な表情で私を見つめると、黙って頷いて瞳を閉じた。
私は焦って母の内部に侵入を試みていると、母は瞳を閉じたままそっと私を誘うように胎内に迎え入れてくれた。
狭い肉を押し分け切れずに留まっていると、やがて母の手は私の腰を引きつけ、否応にも母の胎内に埋まりこんでいった。
息子である私より、男性としての私を感じてしまったのか、母は胎内に男性を受け入れた満足感のある吐息を深く吐いた。
私は生まれて初めての女性の感覚を味わう前にすぐに母の胎内に精を吐き出してしまっていた。
腰まで震えるような感覚に僕は胸一杯になり、身体を震わせているとまた母は私の健闘を称えるように肩を撫でてきた。
その態度からあくまで母は親として私の性に付き合ってくれた事を感じたけれど、私は何も言えなかった。
完
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75回目の終戦記念日。
やっぱり特別な日ですよね。
中国戦線に従軍した祖父も20年以上前に亡くなっています。
祖父が亡くなった頃サターン版の「サクラ大戦2」をやっていたなぁと今「新サクラ大戦」をやりながら思い出してます(罰当たりな記憶繋がりだなぁ)。
さて、今日は新作「優しい母」。
とはいえ、かなり前に完成させたっきりで掲載してない気がするのでアップします。
自分で書いたくせによく分からなくなるんですわね……。
ま、仮に前に載せたのと一緒でも別にそんな不都合がある訳でもないし(何て言い草だ)。
内容的にはよくある体験談風、ですね。
宜しければどうぞ。
つまり人は、息苦しく生きることしか選べないものなのかもしれない。
幼い頃、夜寝るときはいつも両親と一緒だった。
親子三人川の字になって寝るというとよくある家庭の形だと思われるだろう。
それは私が中学に上がるまで続いた。
いつ頃からだろう。
おそらく高学年になる頃だったと思う。
父が仕事で遅くなった日、母と二人だけで寝ているときに不思議な感情の高ぶりを覚えるようになっていった。
それは性的な意味合いではなく、母と二人だけの本当に特別な時間だったように感じられた。
二人だけで隣り合って寝ていても特別な話をしたりするわけではない。
ただ、何となく肩が触れ合うくらいのところに母がいて、そして父のいびきが聞こえてこない状況に自分が今母親を独占しているんだ、という満足感のようなものがあったんだと思う。
低学年の時、そうした時はたまに私がねだって母に乳房を吸う事が合った。
本当に無邪気で実際に幼かったから願い、そして叶えられた事だったろう。
母は自分の乳をねだる私を微笑ましく思っているようにパジャマをはだけて方側の乳房を出してくれた。
「それ」がなくなっていったのと、母と二人で寝ている事を特別な事のように思えるようになっていった時期はほとんど同じくらいだったような気がする。
それは無邪気なだけの少年が男の子に変化をし始めたのと、重なっているようにも思う。
高学年になってはさすがに母の乳房をねだる事はなかったが、母の肩の体温を感じながら眠る事はずっと好きなままだった。
部屋の暗闇や夜の闇といった押しつぶされそうな世界の中で、それだけが自分を救ってくれるようにさえ思えた。
両親と寝ていた最後の頃、僕は寝床に入る前にはトイレで覚えたての自慰を済ませるのが常になっていった。
ある夜の事だった。
その日も父が飲んで帰ってくるというので母と二人だけだった。
いつものように母と二人で布団に入って肩が触れ合うくらいの距離で横になっていると、母の体温と呼吸をいつも以上に感じてしまい、何ともいえないほど胸が高鳴ってくるのを感じた。
今考えてみると、初めて母親を本当の意味で意識した瞬間だったと思う。
両親と離れ、一人用の部屋が与えられると私は無理矢理に母親と引き離されたような気がした。
夜寝る時はいつも空虚な気持になり、何ともいえない孤独感を感じるようになった。
子供の頃のように無邪気に母の胸を求めたり、一緒に風呂に入ったり出来なくなった事が何だか取り返しのつかない事になってしまったように思えた。
母がひどく遠くにいってしまったように思え、母離れするはずだったのに意識の中では母親ともっと近くにいたいという思いが募っていった。
中学三年生になり、一応受験生の身分になった私は半ば親公認で夜更かし出来るようになった。
我が家は父が厳しく、父が家にいるといつまでも夜遅く起きてはいられなかったが、曲がりなりにも勉強の合間の息抜き、という名目で夜遅くまでテレビを見たりしている事が出来るようになったのだ。
母は夜食といって夜中に僕が起きているとおにぎりやうどんなど、簡単な食事を用意してくれるようになった。
私はそれがかつて母と二人隣り合って寝ていた時間が取り戻せたようでやけに嬉しく思えた。
受験がいよいよ迫った9月頃のことだった。
いつものように用意された夜食を食べた後、居間で深夜テレビを見ていると母が風呂に入って行くのが見えた。
我が家では父か僕が一番風呂でたいてい母が最後だった。
その頃は毎晩のように僕が勉強という名目で夜更かしをしていたので、母は夜食を作ってから風呂に入って寝るようになっていた。
それはほんのちょっとした好奇心からだった。
母が風呂に入っていく音が聞こえてくる中、足音を忍ばせて近づいていった。
そして少し思いきってから曇りガラスの扉越しに声をかけた。
「お母さん?」
何故か潜めるように大きな声を出せない自分を感じて、後ろめたい感情が自分の中にある事を自覚した。
「なぁに?」
あくまで母は何の含むところもなく返事をした。
「ううん、何でもない」
それ以上何も言えなかった。
それから少しして扉が開いて湯気を立てながら部屋にこもった蒸気と共に上がってきた母は僕がまだ脱衣所にいることに少し驚いていたようだった。
歯を磨いているフリをしよう、と思っていたのに実際に母が風呂から上がってくると思ったらつい忘れてぼんやりと立ちつくしてしまっていた。
「何をそんなに見ているの」
息子の視線を感じたのか、冗談ぽく母はそういった。
私も照れたようにぎこちなく冗談ぽく精一杯笑って、母が下着を着だす前に脱衣所を出て行った。
今にして思えば何て自分は子供だったのだろうと思う。
そんな出来事は普通の親子なら一度や二度はある事だ。
しかし、それが三度も起きたら明らかに意図的なものである事と、その狙いを疑い始めるのが普通だろう。
何度目かの風呂場での母との遭遇の時、母は苦笑いしながら言った。
「またいたの?まったくエッチね」
その一言に私は自分でしている事の恥ずかしさを指摘され顔を真っ赤にして、立ちつくしてしまった。
しかし、母はいいのよ気にしないから、という風に私の頭を優しく撫でてくれたのでまた母に救われる思いだった。
その時、私は初めて母が下着を身に付けていく様を見続けていた。
母は歯も磨かずに自分を見続けている息子に気付いていないはずが無いのに、何も言わなかった。
それから無事に高校に入学しても私の夜更かし癖は直らなかったが、時折母の風呂上がりに立ちあう事は何度もあった。
母はそんな私に何も言わなかったし、少し歪なコミュニケーションのようになり、母が着替えているところを見ながら普通に話をする事もあった。
大学に入り、今まで以上に自分の時間が使えるようになった私は夜までバイトをしたりするようになった。
父もその頃は出張が増え、1,2泊帰らない夜も月に1,2度くらいあった。
母と二人だけの夜を再び意識するようになっていた私にとって母は40歳を過ぎていたが、相変わらず悩ましい存在だった。
ある日二人だけの夕食を済ませた後、片付けをする母親の後ろ姿を見ている内に私は何か長年の想いが形作られていくのを感じるような気がした。
風呂場に入って行こうとしている母を見送った後、僕は久しぶりに母の風呂上がりを待とうと思った。
母も既に何年も自分の風呂上がりに息子が脱衣所にいる事があったから、私の気配がしている事には気付くようになっていた。
「冷蔵庫に今日買ってきたヨーグルトあるから、食べたら?」
脱衣所に私がいる事を前提に母とそんな普通の会話を交わす事にも慣れてきていた。
私はその日、何年も開かずの間のままだった母が湯浴みしている風呂場の扉をついに開いた。
「どうしたの?」
何気ない声で母が聞いてきた。
もう上がろうとしていたのか、濡れた髪をタオルで拭きながら、こちらを向いている。
「ううん、何でもない」
いつかした会話を繰り返す。
やがて湯船から上がって出てきた母は私の脇をすり抜けて脱衣所に出ていった。
鏡面台に向かって髪をとかしはじめたバスタオル姿の母の背中を見つめる。
40歳を過ぎたものの、母の白く輝くような肉体はいまなお美しく見えた。
そして僕は今まで堪え続けてきた親子としての一線を踏みつけるように、母の背後からそっと近づくと思いきって背中から抱きしめた。
「え…何して…」
小声で母は硬い調子で答えてきたが、手を離させようとはしなかった。
ずいぶん久しぶりに母の乳房に手を回して触れると、風呂上がりの熱さと肉厚な感触がやけに生々しく母もまた生きている生身の女性なんだと感じさせられる。
後ろから抱きしめつつも、振りほどかれないのを確認しながら僕は母の乳房を揉みし抱き続けた。
しかし、性急な私の願いに母親としての理性が甦ったのかもしれない。
やがて私の硬くなったモノが自分の尻に押し付けられたのを知った母は血相を変えた様子で振り返りと、強く私の頬を叩くと下着を手にとってさっさと脱衣所で出ていった。
すぐ後を追う事も素っ裸である事と自身の行為のみっともなさから出来ず、呆然としていた。
しかし、母に私の願望が知られてしまった。
これまで薄々感じていたかもしれない疑念がはっきりと形になって母は知ったのだ。
翌朝顔を合わせた時、ぎこちない様子だった僕に対して母は平然としていていつものように優しく接してくれた。
それが大人の余裕であり、母の愛情なのだと思い、不思議な安堵と感動を私は覚えた。
しかし、朝食を済ませた後で母は少し真面目な顔をして「少しお話ししましょう」と言った。
瞳は真剣そのもので、その様子に自然と私も姿勢を正す思いだった。
「何であんな事したの?もう止めなさい…。」
その母の口調は叱るというより諭すような優しい言い方だったので、僕にとっては自分の子供っぽさを知らしめられたようでいたたまれなかった。
僕が俯いて黙りこんでしまうと、母はやがて瞳に涙を浮かべながら私を説得して来た。
しかし、母は私が俯いたまま涙を流し始めたのを見て少し心が痛んだのだろう。
私の肩を抱くように母が慰めてくれた時、私は母を抱きしめ返していた。
「母さんが僕を受け入れてくれないように思えて悲しい」
「そんな事ないの。でも……」
そう言ってお互い涙を流した。
「でも私と貴方は…」
その後、母の言葉は続かなかった。
親子としての家族愛と異性としての愛、それが混在してしまったのかもしれない。
母の暖かな柔らかい母体を感じ取る内に僕はごく自然に勃起してしまっていた。
それが気付かないはずはなかったけれど、母はもう何も言わなかった。
母の手がそっと僕の腰に回されてきた。
いつしか二人とも無言になっていた。
何か言葉を出すと、「これ」が終わってしまうと本能的に気付いた私は何も声を発せなくなった。
私はいつしか母の身体が弛緩したように力が抜けてきているのに気付いた。
手を離したら母が倒れてしまうような心配を感じ、引き寄せようとすると逆に母の方に引き寄せられた。
密着した僕の身体に押されて母のスカートが自然とまくれ上がり、白い太股が露になった。
母に誘われているような錯覚を感じ、私は導かれるように母の中心に入り込もうとした。
一瞬母は開かれた脚を閉じて私を拒もうとしたが、強く押し付けて見ても昨夜のような反応はなかった。
「母さん…」
かすれた様な声で母に呼び掛けると、母は一瞬険しい表情を作った後で私を受け入れるように再度両脚を開いてくれた。
母が同意してくれている!
それを悟った私は狂喜するように母の両脚を開かせていった。
母の下着をずらそうと触れると、母の恥毛と恥部の湿った感触を指先に感じた。
やがて体勢を整えて母のそこに私の幼いモノを押し当てると最後にもう一度母の意思を確認するように母を見つめた。
母は真剣な表情で私を見つめると、黙って頷いて瞳を閉じた。
私は焦って母の内部に侵入を試みていると、母は瞳を閉じたままそっと私を誘うように胎内に迎え入れてくれた。
狭い肉を押し分け切れずに留まっていると、やがて母の手は私の腰を引きつけ、否応にも母の胎内に埋まりこんでいった。
息子である私より、男性としての私を感じてしまったのか、母は胎内に男性を受け入れた満足感のある吐息を深く吐いた。
私は生まれて初めての女性の感覚を味わう前にすぐに母の胎内に精を吐き出してしまっていた。
腰まで震えるような感覚に僕は胸一杯になり、身体を震わせているとまた母は私の健闘を称えるように肩を撫でてきた。
その態度からあくまで母は親として私の性に付き合ってくれた事を感じたけれど、私は何も言えなかった。
完
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- テーマ:18禁・官能小説
- ジャンル:アダルト
- カテゴリ:母子相姦小説 短編
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