「うる星やつら」のリメイクと母子相姦について
- 2022/10/20
- 23:50
「うる星やつら」の36年ぶりにリメイクされたものが放送開始しましたね。2022年の元日に発表された時に世間を騒がせましたが、正直私はリメイクにほとんど興味ありませんでした。「あぁ、そう」くらい。
知らない人の方が少ないと思いますが、軽く解説。
「うる星やつら」とは1978年~1987年まで週刊少年サンデーで連載された高橋留美子原作のSFラブコメディ。友引町に住む無類の女好き(モテない)高校生の諸星あたると、ひょんなことから彼を愛するようになった宇宙人の美少女ラムの物語。特にラムは虎柄のビキニ姿、電撃、「だっちゃ」という語尾で、日本の美少女アニメ界のアイコン(象徴)となったスーパーヒット作ですね。宇宙人という事もあり何でもありの世界観で、様々な美少女たちが登場するのも非常に先進的でありました。
そして1981年~1986年までアニメ化、6本の劇場版も製作されています。これらも日本のアニメ史に刻まれた名作とされていますね。
個人的には漫画は(兄貴か母親のが)全巻元々家にありましたし再放送とはいえアニメ版とも親しみましたしサントラも持っていてOPED曲くらいは全て把握していますが、なにぶんそれも遠い話でして。
いつしか興味は「めぞん一刻」「らんま」の方に移り変わり、音無響子の色気や女らんまのおっぱいに心奪われたりもしていましたが、やがて関心は母子相姦にシフトしていました。
そして気づけば21世紀になって20年以上が経過し、今さら「うる星やつら」もないだろう……と思ってたんです。
ここ最近、ツイッターのランキング(っていうんですか?あれ)で相当話題になっている事は知ってたんですよ。キービジュアルや新声優が発表されてざわついていました。
で、先日遂に第一話が放送された途端、「ラムのラブソング」「産むんじゃなかった」等がツイッターランキングに入ってまして、「?」と思ったら、前者はOPが「ラムのラブソング」じゃないことを嘆く声でした。あの「あんまりソワソワしないで~」ってやつですね。「あ、変わったんだ」と冷静に受け止めました。こういうのは変えない方がいいのにな、なんて思いつつ。
そして後者の「産むんじゃなかった」は劇中のセリフですね。主人公のあたるの母親が息子を嘆いて思わず言ってしまうギャグのシーンなのですが、これが「今の時代には相応しくない」と。まあ、最近は何でもハラスメントや虐待って言われてますが、昭和の頃なら普通に看過されたやり取りも過敏反応されたようでした。
いずれにしてもどうやらリメイク版も劇中は昭和時空でやっているらしい、と知ってにわかに興味が湧いてきまして。
ほら、リメイクするとその時の最新のご時世に合わせるっていうのがよくあるから、てっきりそうだと思ってたんですよ。それが昭和でやってるっていう。
ならOPくらい見てみるか、と思って数日前に公式からYouTubeに出された動画を視聴したんです。
新曲で「アイウエ」っていうんですね。アーティスト名はMAISONdes。なんて読むのかは知りません。
とりあえず見たんですよ。
そしたら。
そのOP動画は数日前に公開されたばかりですが、既に300万回の再生を越えています。で、私は毎日少なくとも3回は見てますので、もう20回は越えているでしょう。我慢しきれずに仕事中にも一度見ました。
原作(しかも初期の絵のタッチに近い)に忠実なのに、現代的なハイレベルな作画とオマージュの数々。
↓YouTubeのリンクを貼ったので、見てみてください。
見ました?
見ましたね?
途中スマホやSNS、オタ芸(面堂がペンライトもって踊ってるとこ)など登場するものはすごく現代的なのに、終盤一気に昭和になってたでしょ?あたるの部屋にラジカセがあったりとか。
とりわけ私の心に突き刺さったのは1:07頃のグローブジャングルジム(鳥かごみたいな形で回るジャングルジム)。私が子供の頃は回転塔と呼んでいた遊具です。
笑顔のラムがグローブジャングルジムに手を掛けてクルクルと回す場面(おそらく中にあたるがいる)なのですが、この笑顔がすごく眩しい。そしてこの遊具って子供の事故が起きて全国の学校や公園からほとんど撤去されてるはずなんですね。弾けるような笑顔のラム、現在は失われた遊具の中からの懐かしい光景が重なってしまって、もう。
短い映像なのに小ネタもたくさんあります。
冒頭のインベーダーゲームを模したシーン、ラムが踊っているのを登場人物たちが「何でこんなもん見せられているんだ」という風な顔で眺めているシーン(一緒に盛り上がらないのがじつにうる星的だと思う)、ドット絵のシーンは「ファミコン版うる星やつら」のパロディだし、アドベンチャーゲーム風のシーンは「ゲームボーイ版うる星やつら」のパロディ。
「スマホなど現代的な要素があったのはじつはあたるの夢だったから」というオチなのですが、この夢オチ(と同時に意図的に都合の良い夢を見せる)は劇場版「ビューティフルドリーマー」のパロディ。
……という風にあれこれ考察するくらいにあっという間に惹きつけられます。
もう私は今週末から集中的にアマゾンプライムで見ますよ。
1981年版と2022年版ともに。
でね、もう一つ思ったのがこれを見てた(読んでた)頃の私はまったく母子相姦に目覚めていなかった、と自覚したんです。
何で分かるかというと、あたるの母親を見ても何の思い入れもなかったからです。
母子相姦に目覚めて以来、あらゆる創作物の主人公の母親やその関係性までが気になって仕方なくなってしまったのですが、このあたるの母は見ていて何も感じないんです。
あたるの母は美人寄りに描かれておりイケメン好きな性格(つまりあたるが彼女に似てる)で、前述した「産むんじゃなかった」のギャグもあって、わりと個性的な母親キャラなのですが……当時の自分が「母親というものにな~んも感じずに見ていた」事を実感したのです。
モヤっとする感情を覚えていたら覚えているんですよ、絶対。
前も書いたかと思いますが、私はフランス書院文庫のトークン作、出井洲忍画の「義母」で母子相姦に初遭遇しました。その作品は主題通り義母モノなのですが、ラストシーンの主人公の心中で「もしいつか本当の母に出会ったら、愛の時を持ちたい」(意訳)と語っていまして「それこそが見たい!それが理想であり究極だ!」と痛烈に願ったのでした。それからというもの、無意識に自分の好きなものにも母子相姦のバイアスがかかるようになっていました。
家族愛、親子愛を含んだ作品を無条件で好むようになると同時に、母が息子を慈しむ、守るといった作品にも無条件で感動するようになったし、母子で仲が良い、母親に異性を感じてしまう息子といった描写があればもう、満点をあげる勢いになりました。
ところが、うる星やつらを見てた頃は母子相姦のバイアスがまだかかっていなかったんだと気づきました。
だからかラムが楽しそうにグローブジャングルジムを回すシーンを見るだけで、何だか胸がいっぱいになってしまったんですよ。
ぜひ、みなさんも見ましょう。
余談1
仲本工事が亡くなってしまいましたね……。
ドリフターズの中では年齢的にも真ん中で一番カラーの薄いキャラでしたが、昔ドリフの大爆笑で屋台で仲本が一人で愚痴っているコントがありまして、劇中で言っていました。
「カトちゃんぺってギャグあるだろ。あれ、本当はコウちゃんぺだったんだ。でもいかりやがお前は華が無いからダメだって言って、替えさせられたんだ。華があるかないかやってみなきゃわかんねぇじゃねぇかよぉ」と泣き崩れ、その屋台のそばで寝ころんで話を聞いてた酔っぱらい役の吉幾三も泣いてる、というものでした。彼がメインのコントって珍しかっただけに、今も何だか記憶に残ってます。
ドリフターズももうあと二人だけになってしまいましたね……合掌。
余談2
FANZAなどでは既にAIイラストによる同人作品が売られ始めました。著作権などまだまだグレーなのに随分と行動が早いな、と逆に感心する思いです。でもAIイラストを使ってて思うのは「何を目指してどう描くか」だと思うのです。映画監督とか脚本家的な資質が求められる時代が来る気がします。逆に絵のタッチの「味」で勝負するタイプが強いかもしれませんね。
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知らない人の方が少ないと思いますが、軽く解説。
「うる星やつら」とは1978年~1987年まで週刊少年サンデーで連載された高橋留美子原作のSFラブコメディ。友引町に住む無類の女好き(モテない)高校生の諸星あたると、ひょんなことから彼を愛するようになった宇宙人の美少女ラムの物語。特にラムは虎柄のビキニ姿、電撃、「だっちゃ」という語尾で、日本の美少女アニメ界のアイコン(象徴)となったスーパーヒット作ですね。宇宙人という事もあり何でもありの世界観で、様々な美少女たちが登場するのも非常に先進的でありました。
そして1981年~1986年までアニメ化、6本の劇場版も製作されています。これらも日本のアニメ史に刻まれた名作とされていますね。
個人的には漫画は(兄貴か母親のが)全巻元々家にありましたし再放送とはいえアニメ版とも親しみましたしサントラも持っていてOPED曲くらいは全て把握していますが、なにぶんそれも遠い話でして。
いつしか興味は「めぞん一刻」「らんま」の方に移り変わり、音無響子の色気や女らんまのおっぱいに心奪われたりもしていましたが、やがて関心は母子相姦にシフトしていました。
そして気づけば21世紀になって20年以上が経過し、今さら「うる星やつら」もないだろう……と思ってたんです。
ここ最近、ツイッターのランキング(っていうんですか?あれ)で相当話題になっている事は知ってたんですよ。キービジュアルや新声優が発表されてざわついていました。
で、先日遂に第一話が放送された途端、「ラムのラブソング」「産むんじゃなかった」等がツイッターランキングに入ってまして、「?」と思ったら、前者はOPが「ラムのラブソング」じゃないことを嘆く声でした。あの「あんまりソワソワしないで~」ってやつですね。「あ、変わったんだ」と冷静に受け止めました。こういうのは変えない方がいいのにな、なんて思いつつ。
そして後者の「産むんじゃなかった」は劇中のセリフですね。主人公のあたるの母親が息子を嘆いて思わず言ってしまうギャグのシーンなのですが、これが「今の時代には相応しくない」と。まあ、最近は何でもハラスメントや虐待って言われてますが、昭和の頃なら普通に看過されたやり取りも過敏反応されたようでした。
いずれにしてもどうやらリメイク版も劇中は昭和時空でやっているらしい、と知ってにわかに興味が湧いてきまして。
ほら、リメイクするとその時の最新のご時世に合わせるっていうのがよくあるから、てっきりそうだと思ってたんですよ。それが昭和でやってるっていう。
ならOPくらい見てみるか、と思って数日前に公式からYouTubeに出された動画を視聴したんです。
新曲で「アイウエ」っていうんですね。アーティスト名はMAISONdes。なんて読むのかは知りません。
とりあえず見たんですよ。
そしたら。
そのOP動画は数日前に公開されたばかりですが、既に300万回の再生を越えています。で、私は毎日少なくとも3回は見てますので、もう20回は越えているでしょう。我慢しきれずに仕事中にも一度見ました。
原作(しかも初期の絵のタッチに近い)に忠実なのに、現代的なハイレベルな作画とオマージュの数々。
↓YouTubeのリンクを貼ったので、見てみてください。
見ました?
見ましたね?
途中スマホやSNS、オタ芸(面堂がペンライトもって踊ってるとこ)など登場するものはすごく現代的なのに、終盤一気に昭和になってたでしょ?あたるの部屋にラジカセがあったりとか。
とりわけ私の心に突き刺さったのは1:07頃のグローブジャングルジム(鳥かごみたいな形で回るジャングルジム)。私が子供の頃は回転塔と呼んでいた遊具です。
笑顔のラムがグローブジャングルジムに手を掛けてクルクルと回す場面(おそらく中にあたるがいる)なのですが、この笑顔がすごく眩しい。そしてこの遊具って子供の事故が起きて全国の学校や公園からほとんど撤去されてるはずなんですね。弾けるような笑顔のラム、現在は失われた遊具の中からの懐かしい光景が重なってしまって、もう。
短い映像なのに小ネタもたくさんあります。
冒頭のインベーダーゲームを模したシーン、ラムが踊っているのを登場人物たちが「何でこんなもん見せられているんだ」という風な顔で眺めているシーン(一緒に盛り上がらないのがじつにうる星的だと思う)、ドット絵のシーンは「ファミコン版うる星やつら」のパロディだし、アドベンチャーゲーム風のシーンは「ゲームボーイ版うる星やつら」のパロディ。
「スマホなど現代的な要素があったのはじつはあたるの夢だったから」というオチなのですが、この夢オチ(と同時に意図的に都合の良い夢を見せる)は劇場版「ビューティフルドリーマー」のパロディ。
……という風にあれこれ考察するくらいにあっという間に惹きつけられます。
もう私は今週末から集中的にアマゾンプライムで見ますよ。
1981年版と2022年版ともに。
でね、もう一つ思ったのがこれを見てた(読んでた)頃の私はまったく母子相姦に目覚めていなかった、と自覚したんです。
何で分かるかというと、あたるの母親を見ても何の思い入れもなかったからです。
母子相姦に目覚めて以来、あらゆる創作物の主人公の母親やその関係性までが気になって仕方なくなってしまったのですが、このあたるの母は見ていて何も感じないんです。
あたるの母は美人寄りに描かれておりイケメン好きな性格(つまりあたるが彼女に似てる)で、前述した「産むんじゃなかった」のギャグもあって、わりと個性的な母親キャラなのですが……当時の自分が「母親というものにな~んも感じずに見ていた」事を実感したのです。
モヤっとする感情を覚えていたら覚えているんですよ、絶対。
前も書いたかと思いますが、私はフランス書院文庫のトークン作、出井洲忍画の「義母」で母子相姦に初遭遇しました。その作品は主題通り義母モノなのですが、ラストシーンの主人公の心中で「もしいつか本当の母に出会ったら、愛の時を持ちたい」(意訳)と語っていまして「それこそが見たい!それが理想であり究極だ!」と痛烈に願ったのでした。それからというもの、無意識に自分の好きなものにも母子相姦のバイアスがかかるようになっていました。
家族愛、親子愛を含んだ作品を無条件で好むようになると同時に、母が息子を慈しむ、守るといった作品にも無条件で感動するようになったし、母子で仲が良い、母親に異性を感じてしまう息子といった描写があればもう、満点をあげる勢いになりました。
ところが、うる星やつらを見てた頃は母子相姦のバイアスがまだかかっていなかったんだと気づきました。
だからかラムが楽しそうにグローブジャングルジムを回すシーンを見るだけで、何だか胸がいっぱいになってしまったんですよ。
ぜひ、みなさんも見ましょう。
余談1
仲本工事が亡くなってしまいましたね……。
ドリフターズの中では年齢的にも真ん中で一番カラーの薄いキャラでしたが、昔ドリフの大爆笑で屋台で仲本が一人で愚痴っているコントがありまして、劇中で言っていました。
「カトちゃんぺってギャグあるだろ。あれ、本当はコウちゃんぺだったんだ。でもいかりやがお前は華が無いからダメだって言って、替えさせられたんだ。華があるかないかやってみなきゃわかんねぇじゃねぇかよぉ」と泣き崩れ、その屋台のそばで寝ころんで話を聞いてた酔っぱらい役の吉幾三も泣いてる、というものでした。彼がメインのコントって珍しかっただけに、今も何だか記憶に残ってます。
ドリフターズももうあと二人だけになってしまいましたね……合掌。
余談2
FANZAなどでは既にAIイラストによる同人作品が売られ始めました。著作権などまだまだグレーなのに随分と行動が早いな、と逆に感心する思いです。でもAIイラストを使ってて思うのは「何を目指してどう描くか」だと思うのです。映画監督とか脚本家的な資質が求められる時代が来る気がします。逆に絵のタッチの「味」で勝負するタイプが強いかもしれませんね。
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