短編「散歩」
- 2023/01/05
- 16:34
書いたのは昨年5月頃なので、だいぶ寝かせた事になりますが。
今までにないラノベ風味を書きたいと思い、出来ました。
これくらいソフトでラノベな仕上がりもたまにはどうですかね。
90年~2000年代初頭くらいのエロゲっぽいかなぁと。
(あんまり知らないけど)
短い話ですが、宜しければどうぞ。
この公園は木々が多く、手こぎボートも置かれている池もあるため、日中は多くの人々で賑わっている。
露天のアイスクリーム屋には行列ができていて、その隣にあるベンチでは、カップルが仲睦まじくアイスを食べていた。
「ふぅ……」
俺はあまりに平和な光景を眺めながら、ゆっくりと息をつく。
すると、そんな俺の隣を歩む女性が、呆れたように言った。
「あなたねぇ……。さっきから何回ため息ついてるんのよ?」
「いやぁ、リア充爆ぜろってさ」
そう言って苦笑いを浮かべると、彼女は眉間にしわを寄せてこちらを見る。
「またそれ?……もう。それならさっさと彼女作ったらいいじゃない」
俺はもう一度ため息をついて、空を見上げる。
……今日は雲ひとつない快晴だ。
初夏を思わせるような陽気の中、土鳩の鳴き声だけが響き渡っていた。
「それは言わない約束だろ」
「そんな約束してないけど」
……まあ、確かにそうだけど。
耳の痛い事をズバズバ言われる。
さすが母親だ。
「まったくせっかく顔はよく産んであげたのに」
「……そりゃどうも」
「まっ、休みの日に朝からゲームするなら顔は関係ないわね」
「……」
俺は何も言い返せず、ただ黙り込むしかなかった。
嗚呼、太陽が眩しい。
俺は現実逃避するように目を細め、空に向かって手をかざす。
そして再び深いため息をつくと、彼女の声が聞こえた。
「せっかく公園に来たんだから、今日は何かしたいことないの?」
「うーん、そうだなぁ……」
俺がそう答えると、母は顎に手を当て考える素振りを見せる。
少しの間を置いて俺に囁いてきた。
「露出プレーとかしたくない?」
「却下」
俺は即答した。
「えぇ〜なんでよぉ〜」
不満そうな声で抗議してくる母。
つまらない冗談だ。
俺は頭を掻きながら、真面目に言う。
「あのねぇ、母さん……いくらなんでも」
「ずっと部屋にいてゲームして萌えアニメ見てシコってるよりはまだマシよ」
「ぐぬぬ……」
ぐうの音も出なかった。
反論しようにも言葉が出てこない。
「こうして美人と外を歩けるだけでよっぽどリア充に近いでしょ」
「相手が母親じゃなければそうかもしれないけどさぁ……」
「傍から見れば分からないわ」
渋々納得しつつ、それでもやっぱり釈然としない思いを抱く。
こんな風に外で連れ立って歩くようになったのは最近の事だ。
それまでは外に出かけるもほとんどなく、学校以外は基本引きこもりだったから。
なんだかんだでよく連れ出されるようになって今ではすっかり母親との外出に慣れてしまったけれど。
「……はぁ」
俺は再度ため息をつくと、空を見上げた。
今日もまた、夏の始まりを感じさせるような青空が広がっている。
そして、その青さを遮るように、白い雲がゆっくりと流れていた。
「それにしても暑いわねぇ」
母はそう言うと、パタパタと手で顔を扇ぎ始める。
確かに今年は例年よりも暑くなりやすいらしい。
「まだ5月だし。これからもっと気温上がっていくんだろうなぁ」
「あんまり暑くなるのは勘弁してほしいわ。汗かいたらメイク落ちちゃうもの」
「ははっ、そりゃ大変だ」
俺はそう笑うと、母の横顔を見た。
綺麗な鼻筋に、整った目元。そして艶のある長い黒髪は後ろで結ばれている。
この髪型のせいか、それとも元々の顔立ちのためか、とても若く見える。
ちなみに、今日の服装は白のブラウスの上に黒のジャケット、下はデニムのパンツというスタイルだ。
年齢的には30代半ばだが、知らなきゃ20代と言われても信じてしまうくらいかもしれない。
そんなことを考えていると、不意に声をかけられた。
「何?私に見惚れてたの?やっぱり露出プレーしたくなった?」
ニヤリと口角を上げる母。……なぜバレたんだろうか。
俺は慌てて視線を外す。すると、母が小さく笑った気がした。
「まあ、いいけどね。それよりほら、本当にしちゃう?」
母が小声で囁いてくる。俺の身体はピクリと反応し、心臓が大きく脈打った。
しかし、すぐに冷静さを取り戻す。
「いや、ダメだって……。てかなんでそんなに乗り気なんだよ」
「ふふん、決まってるじゃない。息子にはもっとリアルに興味を持って欲しいの」
「……」
俺は何も言えなかった。
そんな俺を見て、母はさらに続ける。
「別にオタクが悪いわけじゃ無いけどさ、せっかくの青春時代なんだからもっと外に出て色んなこと経験しなさい」
「はい……」
「それにさ、もし彼女ができたらその娘と色々するでしょ」
「まあ、それはそうだけど」
「だから、そのための練習だと思えばいいじゃない」
……確かにそう言われれば、何も言い返せない。
「まあ、確かにそうだな」
「でしょ?なら決まりね。……こっちおいで」
そう言うと、母は俺の手を引いて散歩道に逸れて木陰に入り、母がこちらを見つめてきた。
「ほら……」
そう言うと本当にデニムのジーンズのチャックを下ろし始める母。
「え、ちょっと待って!?」
俺は慌てて止めようとするが、母に睨まれる。
「ちょっと、大きな声出しちゃダメ。いいから見てて……」
「……」
俺はゴクリと唾を飲み込むと、母を見据えた。
彼女はゆっくりと、ジッパーを下げていく。
そして現れたのは、黒の……真っ黒の……モジャモジャと……って。
「え!?まさか穿いてないの!?」
俺は思わず叫んでしまった。
すると、母は唇に人差し指を当ててシーっと合図してくる。
俺は黙り込むが、どうしても気になってしまい、チラりと母の下腹部を見る。……そこには茂みがあるだけだった。
本物の母さんの……生のアレが……。
俺はドギマギしながら、自分の股間を押さえる。
そして、母の方を見ると、悪戯っぽい表情を浮かべていた。
彼女は妖しく微笑むと、俺の耳元まで顔を寄せ、囁く。
「触ってみたい?」
俺はビクッと肩を震わせた。
そして、母の顔を見やる。……なんとも言えない顔だった。
俺の反応を楽しむように、口角を上げながら見つめてきている。
俺は少しの間考え込んだ後、母さんがここまでしてくれてるんだからもう腹括ろう。
俺は意を決してゆっくりと茂みへと手を伸ばした。まずは本当に毛だけ…と思って触れてみると、意外と柔らかかった。
そのまま手を上に持っていき、モサモサとした感触を確かめた後、思い切って手を入れてみる。……暖かい。そして、柔らかくて少し濡れている。
俺はそのことに興奮を覚えつつも、ゆっくりと奥へ伸ばしていった。
やがて、何かに触れる。……これが……。
俺は恐る恐るそれを掴んでみた。
……うん、間違いない。これは母さんのおまん……。
「はい、そこまで」
「え?」
俺は驚き、パッと母の方を見た。
母さんは俺から離れ、ニコッと笑いかけてきた。
「どう?少しはリアルに興味を持った?」
「え、あ、ああ……」
俺はそう答えると、母はチャックを引き上げた。
「そっか、良かった。じゃあ、帰ってお昼ご飯にしましょ」
そう言うと、母は踵を返して歩き出す。
俺はしばらく呆然とした後、我に返り慌てて母を追いかける。
「母さん!」
俺が呼びかけると、母は振り返り、首を傾げる。
「ん?どうしたの?」
「え、ええと……ありがと」
俺がそう言うと、母さんは嬉しそうに笑った。
「いえいえ。でも、今度はもうこういう事はしないからね」
「え?じゃあ、なんで触らせてくれたの?」
「んー、まあ、ノリで……みたいな」
「なんじゃそりゃ」
俺は苦笑する。
しかし、母さんは真面目な口調で言う。
「でも、あなたには二次元しか興味のない男になってほしくない」
「母さん……」
「だから少しだけ一緒に頑張ってあげたの。おわかり?」
「……はい」
俺は小さく返事をした。
「よろしい……それじゃあ行きましょうか」
そう言うと、母さんは再び前を向いて歩いていく。
俺はその後ろ姿を眺めながら、心の中で感謝の言葉を述べた。
そして、いつかちゃんと恩返しできる日が来るといいなと思うのだった。
完
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