高橋幸宏の死
- 2023/01/16
- 22:46
音楽家の高橋幸宏が1月11日に亡くなっていたと数日前に報道が出ました。
2020年に脳腫瘍の手術をしていた事は知っていましたが、まだ70歳。
あまりに早く……ようやくコロナから立ち直ってきたのにガックリときてしまいました。
個人的に高橋幸宏との出会いは1990年代の半ばになってからでした。
1989年に発売されたゲーム「MOTHER」1994年「MOTHER2」で鈴木慶一及び彼のバンドであるムーンライダーズに出会い、鈴木慶一と高橋幸宏が結成したユニット「ビートニクス」からYMOに触れ、YMOから各々三人のソロ作品にも耽溺しました。
逆に先に親しんでいたサディスティックミカバンドのドラマーを高橋幸宏がやっていたことはその頃に知りました。
YMOは言うまでもなく1970年代~80年代にかけてテクノサウンドで時代を数十年もリードしたユニット(バンド?)で、彼の作曲である「ライディーン」は有名だと思います。しかし、私はテクノよりむしろ高橋幸宏のソロ作品にハマっていました。
訃報に直面して彼の作品を思い起こした時、自身がかなり影響を受けていた事を改めて自覚します。
拙作「西風」は題名自体がYMOの「東風」のパロディだし、拙作「世界はこんなにも」の最終話「ポケットが虹でいっぱい」(小説家になろうに出す時に、著作権を考慮して改題したけど)はYMOがカバーしたプレスリーの曲です。
それ以外にも特に80~90年代の彼のソロ作品の歌詞の1フレーズから影響を受けたものは多々あります。
「FIELD GLASS」、「FLASH BACK」「海辺の荘」等など。
空虚な心情を歌った「空気吸うだけ」は一時期しばしば口ずさんでました(病んでた)し、「BETSU-NI」も好きでした。
特に「EVERYDAY LIFE」という曲に「消し忘れたテレビにミサイルが映って 僕はまた真夜中にハムエッグを焦がしてる」「母親の写真に水供え祈って 意味のないDMと野球の記事に目を通す」って歌詞がありまして、数文字の直接関係のない事柄を並べた散文的な表現で、曲の臨場感と世界観がよく伝わって来て大変影響を受けました。未だに文章を書く時のお手本です。
鈴木慶一が作詞した「4:30 amのイエティ」「LEFT BANK」も実に味わい深い。
「元気ならうれしいね」は今も聞いていると涙が出ます。
東京スカパラとのコラボだった「WATER MELON」もおしゃれで大好きでした。
もし高橋幸宏と出会わなかったら、きっと私の書く母子相姦作品は今とかなり毛色が違っていたと思います。
ひょっとしたら書いていなかったかもしれません。
登場人物をただいたずらに傷つけるのではなく、その人なりの満足や幸福をなるべく願うように描くのはきっと高橋幸宏の影響です。
彼のSNSへの最後の投稿は「みんな、本当にありがとう」だったようですが、それはこちらのセリフでもあります。
高橋幸宏の音楽に触れたおかげで人生に少し彩りが増し、豊かになった気がします。
本当にありがとう。
合掌。
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2020年に脳腫瘍の手術をしていた事は知っていましたが、まだ70歳。
あまりに早く……ようやくコロナから立ち直ってきたのにガックリときてしまいました。
個人的に高橋幸宏との出会いは1990年代の半ばになってからでした。
1989年に発売されたゲーム「MOTHER」1994年「MOTHER2」で鈴木慶一及び彼のバンドであるムーンライダーズに出会い、鈴木慶一と高橋幸宏が結成したユニット「ビートニクス」からYMOに触れ、YMOから各々三人のソロ作品にも耽溺しました。
逆に先に親しんでいたサディスティックミカバンドのドラマーを高橋幸宏がやっていたことはその頃に知りました。
YMOは言うまでもなく1970年代~80年代にかけてテクノサウンドで時代を数十年もリードしたユニット(バンド?)で、彼の作曲である「ライディーン」は有名だと思います。しかし、私はテクノよりむしろ高橋幸宏のソロ作品にハマっていました。
訃報に直面して彼の作品を思い起こした時、自身がかなり影響を受けていた事を改めて自覚します。
拙作「西風」は題名自体がYMOの「東風」のパロディだし、拙作「世界はこんなにも」の最終話「ポケットが虹でいっぱい」(小説家になろうに出す時に、著作権を考慮して改題したけど)はYMOがカバーしたプレスリーの曲です。
それ以外にも特に80~90年代の彼のソロ作品の歌詞の1フレーズから影響を受けたものは多々あります。
「FIELD GLASS」、「FLASH BACK」「海辺の荘」等など。
空虚な心情を歌った「空気吸うだけ」は一時期しばしば口ずさんでました(病んでた)し、「BETSU-NI」も好きでした。
特に「EVERYDAY LIFE」という曲に「消し忘れたテレビにミサイルが映って 僕はまた真夜中にハムエッグを焦がしてる」「母親の写真に水供え祈って 意味のないDMと野球の記事に目を通す」って歌詞がありまして、数文字の直接関係のない事柄を並べた散文的な表現で、曲の臨場感と世界観がよく伝わって来て大変影響を受けました。未だに文章を書く時のお手本です。
鈴木慶一が作詞した「4:30 amのイエティ」「LEFT BANK」も実に味わい深い。
「元気ならうれしいね」は今も聞いていると涙が出ます。
東京スカパラとのコラボだった「WATER MELON」もおしゃれで大好きでした。
もし高橋幸宏と出会わなかったら、きっと私の書く母子相姦作品は今とかなり毛色が違っていたと思います。
ひょっとしたら書いていなかったかもしれません。
登場人物をただいたずらに傷つけるのではなく、その人なりの満足や幸福をなるべく願うように描くのはきっと高橋幸宏の影響です。
彼のSNSへの最後の投稿は「みんな、本当にありがとう」だったようですが、それはこちらのセリフでもあります。
高橋幸宏の音楽に触れたおかげで人生に少し彩りが増し、豊かになった気がします。
本当にありがとう。
合掌。
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